AFFIXTUER
■これまでのあらすじ
ナルリィーナの恋人が帝都−バルス間の警備に帝都より出立して早一月…。
■聖暦８０４年、帝都・黒百合屋敷
「ふぅ…」
黒百合屋敷の執務室で私は１０を越える辺りで数えるのを止めてしまってるため息をまたつきました。
しばらく仕事で帝都から出かけていった恋人がそろそろ帰ってくると連絡が入ってから仕事に身が入らない…。
苦笑しながら机に向かおうとした矢先に執事が扉の外から来客を伝えてくれました。
「ナルリィーナ様。シルヴィア・ローザリオン様がいらっしゃいました」
ガタンッ…
思わず私は立ち上がっていました。慌てて卓上の鏡で身だしなみを確認します。
「うん…大丈夫よね」
ガチャリ…
扉が開くと同時に黒い男性着に身を包んだいつもの様子のシルヴィアが入ってきました。
うれしそうな顔は私に会えたからって…考えてもいいのでしょうか…？
「お帰りなさいシルヴィア、何も変わりありませんでした？」
シルヴィアの顔を見ながら私は彼女の正面から寄り添えるまで近づくと目の前きた肩に軽く頭を乗せてみる…。
「うん、本当にシルヴィアよね…」
頬に触れる肩に温もり感じてシルヴィアがやっと実感できる。
「ただいま、ナルリィーナ…」
ゆっくりとシルヴィアの腕が私を優しく抱きしめていくのに自分の腕も回して応えていきます。
弾力のある柔らかな双丘ごしにシルヴィアの心臓の鼓動が響いてくるのを感じながら、
私は心の中に積もっていた不安がゆっくりと溶けていくような安心感に浸りました。
「今回はどれくらい帝都にいるのかしら？」
シルヴィアの温もりをしっかりと覚えてから私が顔を上げると不意にシルヴィアが私の唇を奪いました。
一瞬、驚きました触れる唇の柔らかさとぬくもりにすぐに夢中になってしまっていました。
「なんだか可愛いかったからな」
唇を話した後、シルヴィアはそういって微笑みました…。
「もう、シルヴィアったら…」
ナルリィーナが真っ赤になりながらふくれるのを見てシルヴィアが大笑いする。
「あははっ…はぁ…はぁ…ナルリィーナはからかい甲斐があって楽しいな」
普段の氷の美貌はどこへ行ったのやらシルヴィアが明るく笑い続ける。
「そんなに笑わなくてもいいじゃない…」
ナルリィーナは苦笑していたが、ふといたずらを思い付いたように少し意地悪な笑顔を浮かべる。
「シルヴィア…」
神妙な顔をして近づくナルリィーナを腕を広げて迎え入れるシルヴィア。
二人は今まで離れていた分を取り戻すかの様に強く抱きしめ合い………。
「きゃっ！？」
突然シルヴィアが可愛い悲鳴をあげる。
「ふふっ、お・か・え・し・よ」
ナルリィーナはシルヴィアの背中をツゥーッと指で撫でおろす。
「あっ………」
自分の身体の隅々まで知り尽くした恋人の愛撫にシルヴィアは他の誰にも見せた事のない女の顔をする。
「シルヴィアだって…とっても可愛いわ…よ…」
より経験の豊富なナルリィーナの愛撫に身を委ねて心地よい感覚を楽しむシルヴィア。
だが不意にナルリィーナの身体をバッと抱えるとそのままソファーに一緒に倒れ込む。
ナルリィーナの驚いた顔にキスをしてからそのまま髪を掻きかげてやわらかな耳タブを舐る…。
「ああっ…あっ…」
そのまま首筋への流れるシルヴィアの唇を今度はナルリィーナが頬を染めながら楽しむ。
………
「時間…あるのでしょう？」
「ああ…もちろん…」
ソファーに沈み込む二人の影は愛しい相手の温もりを求めて重なり合い久しぶりの逢瀬を楽しむのだった…。
■キャスティング・リスト
ナルリィーナ・テンオレン／ＰＣ／テンオレン家長女（１８歳）
テンオレン家の当主にして、色々な重圧に潰れそうな女性。シルヴィアに身も心も委ねる事で心の安定を保っている。
シルヴィア・ローザリオン／ＰＣ／ローザリオン家当主（１６歳）
ローザリオン家の当主にして騎士団を率いる心強き女性。
※二人の関係は肉体的な快楽より精神的なモノが重要と言うことでよろしく（笑）