スカラボ - 「Eternal Moon」
第２回ＳＡ：１１月「ランフェーダ」大会対戦コメント
■第１回戦？ ○ペネージュ・ローワス ｖｓ ●パアム・エルクリッド
「相手が魔法を使うときは、もっと速く踏み込まなきゃ」
突進してくるペネージュから身をかわし、相手との間合いを取りながら、パアムはそう相手に話しかける。
しかし、次の瞬間、相手の姿が視界から消えた。そして……
「このくらい速ければいいの？」
パアムの腹部に拳を叩き込みながら、ペネージュは囁くようにそういった。
そのふたつ名の通りの冷たい微笑みを浮かべながら。
「くっ！なら、これでどうだ！」
体勢を崩しつつもパアムは自分の剣に風の力を宿すとペネージュに斬りかかる。対するペネージュも油断なく剣を構えた。
次の瞬間、パアムの首筋にはペネージュの切っ先があった。
後僅か数ミリ分彼女が力を込めればパアムの命はないであろう。
「まだまだね、ボウヤ。その程度で私にかなうと思ってるの？」
■準決勝Ｂ ○ペネージュ・ローワス ｖｓ ●ユエルン・イブ
「オ−−−−−−−ホッホッホッホッホッホッ」
場内にひときわ高いソプラノボイスの高笑いが響き渡る。
相手がその笑いに気圧された隙をついて、先生ポイントを取るのが、ユエルンの狙い。
しかし……。
「……うるさいわよ」
腹部に強い打撃を受け、その場にうずくまるユエルンを見下ろしながら、口元にうっすらと笑みを浮かべたペネージュがそう呟いた。
「まだ……勝負はこれからですわ!!」
息を整え、剣を構えるユエルンに相対するように、ペネージュも剣を構えた。
「どうしたの、かかってこないの？ それじゃ、こちらから行かせてもらいますわ！」
向かってくるペネージュを見ながら、ユエルンは内心ほくそ笑んだ。
相手の攻撃をすんでの所で見切り、必殺の一撃を相手に与える。
それが滅鏡剣の極意である。
だが−−（そんな！ 見切れない!?）