「エタムン」リュティア・ダルフェン／リア、コメントなど
■第１回■
■アクション：
■リアクション：３２−Ａ
■コメント：コメント画像
「リュティア。これは命令ではありません。お願いです」
メル・フィッシャーは。オルクス討伐を果たして戻ったリュティアの目と同じ高さに視線を落としながらいった。
「あなたには、心がないわけではないのです。ただ、他人を受け入れる時に生じる『摩擦』が少ないというだけなのです。もっと多くを学んで下さい。自分を創るということは、他者を受け入れる時に抵抗も生みますが、それ以上に大きなものをくれるのですから」
「マスターがそうして欲しいの」
リュティアの問いかけに、メルは少しだけ苦笑を浮かべた。
「……急がなくてもいいのですよ。ゆっくりと育みなさい」
それだけいわれたリュティアは、メルが立ち去りひとり残された廊下で腰を下ろした。そして、戦場で傭兵たちに問いかけて回った「どうして戦うの？」という問いかけの答えを思い出した。みんな、ひとりづつ違う答えを持っていた。
（マスターの依頼だったから）
自分にも「選んだ理由」が存在している。そのことに、リュティアは気がついていなかった。
■感想＆その他
■第２回■
■アクション：
■リアクション：３２−Ａ
■コメント：コメント画像
「リュティア。武闘大会の結果を聞きました」
アスター帝国宰相メル・フィッシャーは、護衛についたリュティアに向かって小さく微笑みながらその栄誉を讃えた。
「マスターはリュティアが勝ってうれしい？」
「……あなたはどうですか？ リュティア」
メルはリュティアの小さな手を取った。メルの手は、綺麗でやわらかな大人の女性の手であったが、少しだけひんやりと冷たい。
「その答えを、聞かせて下さい」
リュティアの額にかかった金糸のような髪を掻き揚げながら、メルはその死瞳を覗き込む。
その時、いつのまにか、ダークエルフの男が側に立っていた。
「宰相様、侵入者がこちらに向かっています」
メルの目は先ほどと変わらず静かだった。だがその顔は一瞬で、アスター帝国「宰相」メル・フィッシャーのそれに変わっていた。
■感想＆その他
■第３回■
■アクション：
■リアクション：３２−Ａ
■コメント：コメント画像
「自分の中で何かが変わり始めることを……あなたが少しでも気がついた。私は、それがなによりもうれしい」
ファロスからの特使や魔族襲来で何かと騒がしい中で、宰相メル・フィッシャーは必ずといっていいほど側にいるリュティアと話をした。
「リュティア。あなたはきっと私だけではなく、たくさんの人に必要とされるでしょう」
「それは命令なの？ マスタ」
「いいえ。そんな気がするだけです」
それだけをいって、メルは口を閉ざした。だから、リュティアはそれ以上聞くことはしなかったのだった。
■感想＆その他
■第４回■
■アクション：
■リアクション：３２−Ａ
■コメント：コメント画像
「免職になりましたから」と、宰相のメル・フィッシャーは何ごともなかったようにいった。
宰相府に詰めていた文官、武官、その他大勢が一斉に「は？」といった。
「謹慎と、館も出ることになりました。現状の問題に関しては、すべて執務室にファイルとして残してあります。戦勝祭に関する事項はすべてエレオノーラにいい渡しておきました」
てきぱきとしたメルの指示に我に返った宰相府内が、一斉に騒ぎ出した。
「護ってくれてありがとうリュティア。何か哀しいことがあったら、……訪ねていらっしゃい」
メルは護衛として常に側にいるリュティア・ダルフェンの頬にそっと口づけをした。そして、道化の格好をしていたステイ・ダークストーカーに向かってにっこりと笑った。
「妹さんと仲良く。大切な人をかなしませないように……ね」
握られた手が、ひんやりとした冷たさを持っていた。けれど、それがいつまでも熱かった。
■感想＆その他
■第５回■
■アクション：
■リアクション：３１−Ｂ
■コメント：コメント画像
話をすることは出来なかった。だが、時折リュティアを見ては、メルは小さく首を傾げるようにして微笑んだ。「どうしました？」そんなことをいっているような気がした。
■感想＆その他
■第６回■
■アクション：
■リアクション：３１−Ａ
■コメント：コメント画像
「最初に会った時には、人形のように感情がなかったな。もっとも、クラウザーの中にいたから、仕方のないことなのかも知れないが」
アスターに対し、メルのことをどう思っているのか。という不躾な質問をしてみた。周囲の護衛についているか、なぜか皆、沈黙を決め込んだ。
なかなか勇気がある。と、アスターは吹き出しそうになるのを堪えているような笑みを浮かべ、「大切だ」とひとこといった。
メルを助けたその手は、メルの細くて少し冷たい手とは違って大きくて無骨ではあったが、とても温かな手のようにリュティアには感じられた。
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■第７回■
■アクション：
■リアクション：３１−Ｂ
■コメント：コメント画像
■感想＆その他
■第８回■
■アクション：
■リアクション：３１−Ｂ
■コメント：コメント画像
「さぁ〜ってぇっ！ 桜花の征旗トライアンフ主催っ！ 仮装大会の開・幕・ですっ！」
マール・ジャジャの通信機をしっかりと握り締め、その昔、インディアンと呼ばれる種族の格好をしたセシリア・カーラントは壇上で声を張り上げた。
「……違うの……」
巫女服を纏ったリュティア・ダルフェン。
「……私もですよ」
同じように羽織袴を纏ったヒカル・トクナガ。
漆黒の――その昔、学ランと呼ばれていたものらしい――服を身に纏うファンチュン・リ。
ほおっかむりをし、愛ゴーレム「ゲッコー」とともに（！）激しいどじょうすくいを舞うフレックス・ウォートホッグ。
「……むぅ。誰が１位かなんて決められないでおじゃるな」
「いいじゃないですか。誰が１位だって。楽しんでいただければ、それで構いませんから」
セシリアはマールにそう応じるのだった。
■感想＆その他
■第９回■
■アクション：
■リアクション：３１−Ｂ
−凱旋−
The song of triumph of the victory
NOVEL:響木真人Ｍ／石原マサキＭ
DOCUMENT:響木真人Ｍ／江戸本春人Ｍ／沙原たまおＭ
■コメント：
●市民の移送及び、盗賊団の討伐に貢献したことで、宰相府からボーナス功績点１０点が贈られています。
――――――――――――――――――――――
●「暁ノ黒十字」 ７月大会第１回戦Ａ
対戦者：キリー・ロア(706055)
３Ｒにてリュティア・ダルフェン無念の敗退
＊ ＊ ＊
山の様な通信機の子機を投げ付けるキリー。リュティアも炎の矢を撃ち落すが、その数は圧倒的だった。子機の山に埋もれた上、親機で殴られてダウンするリュティア。場内は大爆笑である。
「こ、こんな間抜けな負け方だなんて……」
――――――――――――――――――――――
「リュティアがそうしようと思っているの。……だめっていってもするの」
そういった時、宰相のメル・フィッシャーの顔に一瞬の驚きと、次に、リュティアですらどきりとするような笑みがこぼれた。
「リュティア……貴女の意志を、確かに聞きましたよ」
そういいながら、メルはリュティアを静かに抱きしめた。大事なものを抱く時のようにそっと
マスター……あったかいの……。
メルの胸の中で、リュティアはゆっくりと目を閉じる。メルの鼓動が近くに聞こえていた。生きていてくれて、良かったと思える瞬間だった。
「リュティア。私は……とても嬉しく思います」
何がマスターを喜ばせたのか、リュティアにはわからなかった。だが、メルがとても喜んでくれていることは……リュティアにとってもとても嬉しいことだったから……
（うん……）
心の中で、知らなかったこと、学んだこと……でも知識じゃないもの、感じた……そんな何か暖かいものが、リュティアの心を映したように返事をするのだった。
■感想＆その他
ＬＶ２７
所属．宰相府
称号．問いかける死眼の生者／武官
※一般スキル×９全てマスター
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