闇の紋章プラリア 作者：Justyさん 掲載日：２００１．６．１６
プレ・キャンプファイアー
(注：このプラリアは浅香夏樹の使役する妖魔「サファイア」からの視点で描いております。)
今は夜８時。私の御主人様の部屋には４人のお客様がおられます。大半は１０代の方なのですが…一人だけすごく違和感が…まぁいいや。何にせよ今は御主人様の作ったパスタをみんなで食されているようですな。
「でさぁ、お台場の封印も一個解いちゃったし、明日からどうする？」
と女の子がパスタを取り分けながら喋っています。しかし、まだまだ若いですなぁ。下手したら１０代前半。しかし御主人様もなだ１０代とはいえ…やはりロリ…
げしっ！！
「黙れサファイア」
ご、御主人様…ガラス製の重い灰皿なんか投げないで下さい…コブできたよ…。しかも律義に自分で回収して…。
「ん〜〜そうだなぁ、圭子、玲音、シープ、紅鞠。何か面白そうなことあるか？」
御主人様の言葉に全員考え込みます。こういう時は皆まじめに考えるんですよねぇ。その間に御主人様は食べ終わった皿を回収して何やらまた作っていますな。台所で…ん？何ですか？その凄みのある笑いは…
「サファイア。ちょっとこれ食ってみろ」
と差し出されたのは赤っぽい色のゼリー。何かいやな予感するんですが…うう、御主人様の命令には逆らえない…ガーネット、アメジスト、同情するような目で見るなぁ！！うう…分かりました、食べますよ！！そ〜〜っと手にとって、ぱくっ…
「☆●♪＃％＆●！！！」
「やっぱり駄目か。変な調合してしまったからなぁ。使わなくてよかった」
と呟いて御主人様はまた台所へ…駄目だ、この人…妖魔殺しや…
「ん…キャンプしたいですよねぇ」
と玲音さまがぽつりと呟きましたな。ついで紅鞠さまも
「あら、それはよろしいですわねぇ。大掛かりな炎上げるんでしょう？」
いや、紅鞠さま…その表現は間違っていると思いますが…でもさすがにツッコミを入れられる状況じゃないですな…口が爆裂してる…。
「キャンプって面白そうよね。でも何処にするのよ？」
と圭子さま。ああ、まだ比較的マトモな人がいる…安心…たぶん…
「都庁とか？」
がほっ！！
だ、駄目だぁ、やはり全員発想がマトモじゃない…しかもそれで話が決定してしまいそうな勢い…どうしてこんな奴等ばっかりなんだろ…
「あら、サファイア。どうかなされましたか？」
…紅鞠さま。お願いですからいきなり背後に現れるのは止めてください！寿命が縮む…。さっきから静かなシープさま！後はあなただけが頼りなのですぞ！！
「…あの〜〜さすがにそれは無理なんじゃ…」
ごきっ
「あうっ！！」
あ〜〜また御主人様が灰皿投げた…シープ様はそんなに身体強いわけじゃないのに…やっぱり気絶した……。でも当の御主人様は全然意に介してない…
「気を取りなおして、と。じゃあ明日の夜でいいな。キャンプファイアーは」
あ、決まっちゃった…。
で、早くも次の日になりました。今は丁度午前２時ですな。まぁ周りの警備していた人は…既に真っ二つ。いやはや、ガーネットの切れ味は相変わらず化物並ですな(いや、ほんとに化物だけど)。
「さて、邪魔者もいなくなったし、始めるとするか。紅鞠！火薬の準備はできてるか？」
と御主人様が紅鞠さまを呼んでいます。……返事がないですね。と思ったら…
「はい、万全ですわよ」
と御主人様の背後から妖魔状態の紅鞠さまが…えっと、確か紅鞠さまは蜘蛛でしたよね。で、御主人様は…蜘蛛嫌いだったような…
「どわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
あ、御主人様が腰を抜かした…ふっふっふ、いい気味…え？
「サファイアよ〜。そんなに俺の腰ぬかした姿を見て楽しいか？」
…冗談ですよ、じょ・う・だ・ん♪…でも、その冷たい目は何ですか？もしかして…え、うそ？まさか…御主人様に限ってそんな事は…
「てめぇが火ぃつけて来い！！」
泣く泣くやってきました最上階。役割分担では一番上が私、中ほどの階から御主人様と圭子さま。下の階を玲音さまとシープさま。紅鞠さまとアメジストは脱出経路の確保ということになったようです。仮定法の言葉を使っているのは私がそこにいなかった(＝気絶していた)からです。しかしやっぱり御主人様は圭子さまと一緒にいる事を望んでいるようですな。やっぱりロリ…
どごぉっ
あだぁぁぁっ！！ど、どこから鉄拳が…。呪いかなぁ…。気にしないでおきましょうか。とりあえず火薬火薬…と。あ、あった。これに火をつければいい訳ですね。じゃあマッチを…
ビ−ッビ−ッビ−ッ！！！！
まずいっ、警備員に感づかれた！しかも相手は…魔人が十体、これはきついですね…と思ったら「退け！！」との命令が入りました。ひとまず御主人様と合流して、善後策をねりましょうか。そう考えながら階段を降りていくとすぐに御主人様、圭子さまと合流できました。玲音さまとシープさまは無事退却できたとのこと。紅鞠さまも先に退却されたようです…というのはアメジストの弁。…先？まぁいいか。とりあえず非常階段で降りていく事にします。と思ったら階段で挟み撃ちにされましたな。困りましたね。すると御主人様から耳打ち
「サファイア、俺達のために少々犠牲になる覚悟はあるか？」
はい、私はそのために生み出された妖魔ですからね。少々の犠牲は…なんかやな予感。
「よし、いくぞ！！」
という声と共にアメジストが上の牽制に、御主人様たちは真っ直ぐ下に降りられます！魔人連中が銃を構えていますが…そんなものは私が守ってみますよ！！……あの〜御主人様？なんで私を持ち上げるのです？さらに標的は…え？うそぉ！！
ぶぅん！！
…確かに敵の大半は下に落ちていきました。おかげで私達は無事脱出する事ができました！でも…なんで私を投げるんですか！！
「いや、いいものがなかったから」
しれっと返す御主人様。それを見かねた圭子さまが
「ほら、夏樹も悪気があった訳じゃないし、いい経験になったでしょ？」
あの…それって全然慰めになってないんですけど…。しかも私は全身負傷してるんですが…気にするなって言われそうだな…
後日、またまた御主人様の家です。前と同じメンバーでまた夕食を取っておりますな。
「この間の都庁残念だったね〜」
と玲音さま。
「そうですよね。せっかく火がうまい事燃え移ったのに…あそこまで警備が万全とは思いませんでしたよ。警察機構を甘く見ていましたね」
とシープさま。あれ、シープさまはこの計画に反対だったのでは…？何時の間にか自ら楽しんでやっていましたな。
「でもさぁ、遊びはこれだけじゃないし、他にもいろんなことできるでしょ？もっと壮大な計画たてましょうよ！！」
と圭子さま。それをうけて紅鞠さまが
「そうねぇ…私はもうすこし平和なところに行きたいですわ」
「平和なところねぇ…オーストラリアとか？」
全員の顔がまた一致したように頷きます。まさか…
「よし！目標は全員１億以上の賞金首になってオーストラリア逃亡だぁ！！」
と御主人様。いいのか、そんな無謀な計画立てて…
ごしゃぁぁぁぁぁぁぁ！！
…それから先、約三日ほど私の記憶は途切れていました。ええ、途切れましたとも
→続く…らしい
【管理人紹介】
Justyさんより頂いた闇の紋章の浅香夏樹さんのプラリアです。
※このサイトの内容について無断転載を禁止します。